総会と研修会を終えて

梅雨明けが宣言され、早くも猛暑の日が続いています。皆様、猛暑の中、日々の業務に邁進しておられることと思います。お礼と報告が遅くなりましたが、先月の6月29日と30日の二日間にわたって、東京都港区ヒューマンプラザにおいて、総会と研修会を行いました。

本年度の総会は、2013年4月に一般社団法人を取得してから初めての総会です。

6月29日(土曜日)の午後、一般社団法人に移行することを会員の皆様に承認していただき、一般社団法人日本聴覚障害ソーシャルワーカー協会として、スタートをきることができましたことをあらためてお礼申し上げます。

当協会の事業と会計の報告、及び東日本大震災被災聴覚障害者相談支援事業「聴覚サポートなかま」から全国聴覚障害者相談支援派遣事業「聴覚サポートなかま」へ引き継ぐことの報告がありました。

そのあとの研修会は、本年4月から展開する全国聴覚障害者相談支援派遣事業にあたっての研修となり、会員対象のみで行いました。

研修会第一日目の6月29日(土)は、「なかま事業から全国展開を見据えて」~あらためて聴覚障害者ソーシャルワークを深めあう~というテーマで、派遣コーディネーターの矢野からなかま事業の総括と、会計手続きの報告を行いました。それを踏まえて懇談会の形で派遣事業に関する話しあいを行いました。参加者の中から、派遣経験や不安や疑問などの話が出て、少しは派遣業務のイメージがつかめたのでしょうか。

研修会第二日目の6月30日(日)午前は、川根紀夫氏の講演「手話を暮らしの基盤としている聴覚障害者に対する援助活動を考える」~社会的障壁が生み出すコミュニケーション障害~というテーマでした。川根氏は、手話通訳士であり、行政の現場で業務されている経験から、福祉制度から人権問題まで幅広く多岐にわたる内容のお話しをしていただきました。

午後は、事例検討会「ソーシャルワーカーが元気になれる!」というテーマで、いくつかのグループにわかれて提供の事例について話し合いました。事例検討会は、事例発表ではなく、支援の良いところを皆さんで考え、意見や異論などをお互いに出し合いながら、また次へよりよい支援を踏み出そうというものです。参加者の皆さんは、力を、はげましをお互いにもらったのではないでしょうか?

これから毎年6月に開催する研究大会の研修は、会員対象の研修となり、全国派遣事業で派遣するワーカーたちにとって重要な研修になると思います。その一方で、当協会の啓発活動や学習の場として、学習会を行う予定でいます。本年度は、11月30日(土)大阪で開催する予定です。詳しい内容は、ホームページでお知らせいたします。皆様、どうぞ、ご参加ください。

本年度から新しい協会としてスタートをきることができましたのは、ひとえにみなさまのご支援のおかげです。これからも当協会の活動を見守っていただきますよう、心からお願い申し上げます。

2013年6月末日

会長 稲 淳子