2015年度 会長挨拶

新緑がまぶしい季節になりました。今季は、雨が続き、洗濯物が生乾きでイラッとしたり、お布団も干せず…、何より体調管理が大変だったのではないでしょうか。これからは暑さ本番ですが、時節に関わらず、支援の現場では、体力がものをいいますね。皆さんも体調の管理に気をつけて日々の業務にのぞんでいただきたいと思います。

さて、6月は総会と研修を開催します。2015年度に入り、当協会のなかま事業も2012年度に始まった東日本大震災支援から数えて3年となり、多くの登録ワーカーのご協力をいただきながら、全国各地の支援現場で実践を積み重ねてまいりました。その実績と評価をみると、現地と人とのかかわりから、さらに幅広い支援のニーズが求められ、その中でもひときわ…困難ケースにとことん向き合っていく姿勢とその重みをひしひしと感じています。

今回もその重みを共有するべく、なかま事業の事例を振り返りながら「聴覚障害のソーシャルワーク」とは何か、ワーカーに求められる資質は?と考えていきたいと思います。

書籍紹介

もうひとつ、顧問の原氏が研究をまとめた著書についても興味深い内容ですので、紹介します。

聴覚障害者へのソーシャルワーク
聴覚障害者へのソーシャルワーク

本書は聴覚障害ソーシャルワーカーの専門性とは何なのかを、科学的根拠に基づく調査研究により考察し、とくに、ろう文化にアイデンティティをもつ聴覚障害者を対象としたソーシャルワーク論を展開した意欲作。質的調査により明確化した「聴覚障害ソーシャルワーカーに求められるコンピテンス」や、ろう文化の視点を中核とする「文化モデルアプローチ」は新たな知見である。

総会・研究大会のお知らせ

6月28日(土)午後1時~総会

       午後2時半~講演 大鹿綾氏(日本学術振興会)

「発達障害を抱える聴覚障害児・者の特性を理解した相談支援の質の高まりが求められています。聴覚障害だけでなく、発達障害も併せ持っていたら、どんな支援が必要とされるのかについて学びます」

6月29日(日)午前10時~16時 研究大会

会員の相談支援の質を高めていくことを目的として、当協会が取り組んでいる活動報告や聴覚サポートなかま事業からの事例発表

2015年1月25日に実施された社会福祉士・精神保健福祉士国家試験に合格された皆さん、聴覚障害のソーシャルワークを一緒に実践力を磨いていきませんか?

みなさまのご入会をおまちしております。入会申し込みと同時に、ご参加していただければうれしいです。入会方法については、会員募集のページをご覧ください。

不明な点は、事務局までメールにてお問い合わせください。