長崎研修報告 2015年11月21日~22日

早いもので、師走の月になりました。さて、長崎研修は、11月の3連休の中にもかかわらず、沢山の方に参加していただき、充実した二日間となりました。

第一日目は累犯障がい者支援をテーマとして、長崎県地域生活定着支援センター所長の伊豆丸剛史氏に講師をお願いし、「『更生』とは何か?~長崎定着の実践から見えてきたもの~」というタイトルでご講演いただきました。

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伊豆丸氏は、高齢者や障がい者が刑務所出所後も生活に困ることなく、また累犯せずに安心して生活できるように、受刑中から関わることの支援の必要性を訴え、地域生活定着支援センターにおける高齢者・障害者累犯支援の取り組みを始めています。処遇指標によって送られる刑務所が違うこと、犯罪者の矯正指導、全国各地において効果的な支援を行なうために各都道府県設置のセンター、全国地域生活定着支援センター協議会(全定協)が設立されたことやセンターの受託先は都道府県によって違うことなど、時折ご自身の体験を織り交ぜながらお話いただき、多くの学びになりました。長崎地域生活定着支援センターで支援してきた400名の内、ろうあ者支援のケースについても守秘義務範囲内で事例報告がありました。

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また、伊豆丸氏は、長崎だけの課題ではない、全国に共通する課題と話され、当協会と連携・協働について具体的に考えていきたいとお言葉をいただき、全国の地域生活定着支援センターへ当協会の活動をもっと知ってもらいたいと言ってくださり、早速、全国地域定着支援協会に周知すると言ってくださいました。

 

参加者からは、・・・

「再犯を防ぐために地域格差がないようなシステム作りがあると良いと感じました。今後自分も更生に関わりたいと思わせる内容で刺激を受けました。」

「福祉現場での協力・支援・強化の大切さを感じました」

「これから地域で取り組んでいきたい」

「地元で南高愛隣会の累犯者更生についての勉強会があったので関心をもっておりました。協会からのお話も、「協会が在る意味」が伝わり、何もできなくて萎えそうになる気持ちを新たにさせていただきました。」

「定着支援センターの方の話を聞く貴重な機会になった。」

「再犯を防ぐために地域格差がないようなシステム作りがあると良いと感じました。今後自分も更生に関わりたいと思わせる内容で、刺激を受けました。」

などの感想をいただきました。

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第二日目は、会員以外にも呼びかけ、九州、特に長崎県のろうあ者相談員、相談支援に関心を持つ手話通訳者などが集まり、最初に日本聴覚障害SW協会の紹介についてレクチャーを行いました。そのあと、当協会理事が「就労支援について」や「精神保健福祉支援について」事例を織り交ぜ話しました。参加者からは積極的な質問があり、日頃の業務の振り返りとなったようです。

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参加者からは・・・・

「就労支援の大変さ、難しさがわかりました。聴覚障害者の支援は1回で済むものでなく、断続的に行う終わりのない支援なんだとわかりました。」

「今後聴覚障害者に関わる中で気づきがあった場合、専門の方へのつなぎ、より良い支援や指導を得られるように行いたい。」

「まだわかっていないことがあると途中で涙が出そうになりました。わかっているつもりではいけませんよね。理解することがいかに大切かを学ばせていただきました。」

との感想をいただきました。

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協会より・・・

これまで東京、大阪、北海道と開催してきましたので今回は九州地域にご協力をお願いし長崎開催となりました。

長崎県聴覚障害者情報センターさんのご厚意で機材運搬、貸出、その他諸々温かなお気持ちもいただいて無事に終了でき、この場をお借りして御礼申し上げます。

研修だけでなく、当協会の活動に対しても、皆様のご理解とご協力ご支援をありがとうございます。