2007年2月23日

地域の中で生きる ろう高齢者

Filed under: コラム — office @ 2:43 PM

 私の住んでいる中野区では、ろう協会、難聴協会、手話サークル、手話通訳者、要約筆記者、それぞれの代表があつまって、NPO法人を作っています。地域の聴覚障害関係福祉事業はすべてここで担うようになっています。

この法人主催で、月に2回、ろう高齢者昼食交流会が開かれています。

地域にお住まいの、聴覚障害を持った高齢の方に集まっていただき、手話のできる看護師さんによる健康診断のあと、精神障害者の生活訓練で作ってもらったお弁当を昼食にして、午後はいろいろな企画を楽しみます。

昨日、クリスマスバージョンで開催しました。色々な飾りつけをして楽しんでもらい、ろうあ者によるマジックを見てもらいました。

健康診断で、血圧の高い方がおられ、看護師さんとスタッフが緊張する場面もありましたが、こうした対応ができるのも、この交流会のいいところです。

いつまでもお元気で、そして、良いお年を。

2007年2月19日

参政権保障委員会

Filed under: コラム — office @ 2:42 PM

当協会とは直接関係ないのですが、私の所属団体である、東京都聴覚障害者連盟には、参政権保障委員会というのがあります。

別に、政治活動をやるわけではなく、選挙などのときに、立候補の方々の政見を聴覚障害者もきちんとわかるようにするために活動しています。

国政選挙がはじまると、NHKで政見放送を放映しますね。その時に、立候補者の横で、手話通訳しているのを見たことがある方もいらっしゃるでしょう。

あれなんかも、手話を通して、聴覚障害者が、立候補者の言っていることをつかみ、選挙の参考にしているのです。

昨日は、青年会議所の方との懇談を持ちました。青年会議所では、選挙があるたびに、公開討論会を開いています。そこに、聴覚障害者向けの情報保障、手話通訳とか要約筆記とかをつけています。

来年4月に、統一地方選挙やら東京都知事選挙やらがあるので、事前の打ち合わせを兼ねた、意見交換をしました。

青年会議所の役員の方と私たち、活動している分野は違いますが、お互いに、市民の参政権という基本的人権を守っていくために協力し合っていきたいと思っています。

社会福祉士の現場実習実践研究を受けて

Filed under: コラム — office @ 2:40 PM

初めて、プログ書いてみた一色と申します。矢野さんとおなじく聴覚障害です。12月10日に社会福祉会現場実習実践研究セミナーに参加しました。以前から 福祉新聞で情報あったので知っていましたが、実習時間が現行の180時間から360時間の増加となる。と講義がありました。まだ決定ではないですが
この社会福祉士養成校協会で色々と検討しているとの事です。実習が180時間から360時間?つい計算してしまう私は、8時間×45日。他にも色々項目を 延べましたが実習時間が拡大だけ頭に入って他は覚えてません。これから社会福祉士を目指す方は、大変です。聴覚障害もって相談職やりたくても職域がものす ごく狭い。聞こえる方でも老人・障害・児童分野の相談職も同様と思います。確かに資格を簡単に取らせないぞと思惑があるのかどうかわかりませんが、この厳 しい条件になって、社会福祉士に合格したとしてもはたして社会福祉士の仕事がじゃんじゃかとあり、高収入の資格となるのか疑問です。それでなくても社会福 祉現場は低収入・厳しい労働条件ですから。皆さんから社会福祉士養成について意見をお待ちしてます。


中野区の障害者防災訓練

Filed under: コラム — office @ 2:35 PM

事務局長矢野の地元は東京の中野区です

中野区には、神田川と妙正寺川が流れており、昨年秋の大雨で氾濫してしまいました。川沿いにお住まいの聴覚障害者から、不安だという声が出ました。

そこで、災害時の聴覚障害者に対する情報配信事業の検討をすべく、日本財団に申請したところ、決定を受けたので、準備を進めているときに、この企画を、他の障害者団体にも紹介しました。
そうしたら、他の障害者も情報配信が必要であるし、避難所移動支援も必要だということがわかりました。

じゃ、一緒にやろうよと。

結局、行政もまきこみ、障害者当事者が中心となって、中野区障害者防災委員会を立ち上げ、今年5月から毎月一回審議を続けています。
初回の委員会には、中野区長さんも出席していただきました。

そこで、中野医師会、薬剤師会、消防庁の方をお呼びして、ご指導をいただいたり、災害対策の先進地である静岡県に視察に行ったりしました。

こうした色々な取り組みを通じて、本日、中野区障害者防災訓練を行います。

本日朝8時に、震度7の地震が中野区でおきることになっています。

中野区防災分野(防災課)から委員会に、地震が起きたこと、障害者の安否確認をしてほしいこと、障害者の避難所までの移動支援をしてほしいこと、の連絡が入ります。

災害対策本部を設けて、登録している障害者の安否確認をするとともに、登録ボランティアに、避難所までの移動支援をすべく待機するように連絡します。

障害者の無事と居場所を確認した後、担当ボランティアに、移動支援に向かうように連絡します。

本番は、その障害者の地域の避難所に移動するのですが、今回は訓練ですので、区役所横の公園に集まることになっています。

そこでは、中野区長さん、中野区議会議長さん、消防庁の方、警察の方、そして私たちの仲間が待機しており、続々「避難」してきた障害者とボランティアを励まし、応援します。

こういうことを通して、障害者同士、障害者とボランティア、障害者と行政、障害者と区民、それぞれの輪が広がることも、大きな目的として持っています。

それにしても、皆さん、無事(?)「避難」してきてくれるんだろうか。

聞こえないということ?

Filed under: コラム — office @ 2:34 PM

前回のコラムからだいぶたってしまいました。
幼少時に失聴した人は、聞こえる皆さんが「耳」から覚えた言葉をどのようにして習得するのでしょうか。
断っておきますが、私は、聴覚障害者の教育専門家ではありません。あくまでも実感としてのものです。

(more…)

2007年2月18日

防災訓練やりました

Filed under: コラム — office @ 2:36 PM

昨日、午前8時半から11時半まで防災訓練しました。
8時に地震発生→防災課より委員会に安否確認と移動支援の要請→災害対策本部設置→登録障害者への連絡開始→登録ボランティアへの連絡開始→障害者の居場所確認および状況確認→ボランティアが向かう→避難所へ移動

もちろん課題は多くありますが、最初の訓練にしてはスムーズに進みました。避難所として設定された公園には、区長、区議会議長、その他の関係者の方もかけつけてくれ、ねぎらいの言葉をいただきました。

考えさせられたのは、当日、避難する気分になれなくて、公園にこれなかった人がいたことです。
もちろん、実際の災害時に自宅で待機するほうがいいこともありますが、もし、どうしても避難しなくてはいけないときに、こうした気分になれなかったら、ま た、エレベータがとまったら、車椅子が壊れていたら、と、いろいろな状況に対応できるようにする必要があると感じました。

今日は、埼玉聴覚障害者情報センターというところに行きます。

ここは、情報提供施設といって、手話通訳者の派遣や聴覚障害者の相談事業などをしているところです。

相談事業を実施しているところにお邪魔して、いろいろなお話を伺う予定です。

2007年1月1日

謹賀新年

Filed under: コラム — office @ 2:44 PM

今年もよろしくお願いします。

本日は、当協会の事務所を置かしてもらっている渋谷の東京聴覚障害者自立支援センターで事務所開きがあります。
野澤会長ともども、ご挨拶に伺います。

お正月の間は、ひさしぶりにテレビを見ることができました。
やはり、自然もの、ドキュメンタリーでは、NHK強いですね。あと、エジプトのピラミッドの秘密に迫るというのも、民放でしたが、いわゆる「あおり」物でなく、きちんと検証しているようで、興味深く見ていました。

やっぱり、字幕があるから、よくわかる。

ちょっとは、かしこくなった、お正月でした。

2006年12月10日

ご挨拶

Filed under: コラム — office @ 2:43 PM

始まったばかりのブログにお付き合いいただいてありがとうございます。

年末に入り、働いている皆さん方は、このときこそと、大掃除や、旅行など、日ごろ出来ないことに集中されておられるでしょう。

そんなとき、ふと、頭に浮かびます。
この一年間、つきあっていただいた、一人暮らしの聴覚障害者は、年末年始をどうやって過ごすのかなあと。

グループホームというのか、もう少し広げて、コミュニティというのか、年末年始やゴールデンウィークなどのときに、テレビがわからない、新聞や本も読めない、こうした聞こえない人たちが自由に集まっておしゃべりできる、こんなところがあればいいなあと思いました。

東京だったらマンション程度の広さでしょうか。地方だったら一戸建て庭付きかなあ。
そこに来れば、暖かくて、だべれて、御餅食べれて、あやや、うちのお雑煮はそんな作り方しないよ談義に花咲いて、いつのまにか、マージャンやら将棋やらがはじまっている。

なんか、ファンタジーみたいですが、現実化したいなあ。

本年は色々とありがとうございました
良いお年をお迎えください。
来年こそは、成熟した社会に一歩近づけるようになればいいですね。

読売新聞12月7日発行論点について

Filed under: コラム — office @ 2:39 PM

12月7日発行の読売新聞論点に、元北海道小樽聾学校校長森川佳秀氏が聾学校の言語教育について記述している。

聴覚障害を持った子供に言語を教えるためには、聴覚口話法(残存能力の活用と読唇)によるべきで、手話による教育は慎重にしてほしいというのが内容である。

40年前の新聞を見ているのかと錯覚してしまった。

こうした、「良識のある」ろう学校の先生によって、社会生活力を身につける大切な時期である、幼少時や学童時に、不十分な発声や読唇の練習で時間をつぶさ れ、学力が遅れたまま、学校の卒業年齢に達して、そのまま、一般社会に放り込まれ、社会についていけず、途方にくれている聴覚障害者を、氏はどのように 思っているのだろうか。

氏は、手話教育は、聴力障害者協会などによる権利運動から出ているという。それは間違いではない。

ただ、全日本ろうあ連盟などは、聴覚口話法を否定しているわけではなく、残存聴力を活用でき、読唇などの練習についていける聴覚障害の児童に対しては、なにも無理に手話で教えろとは言っておらず、その児童に合った方法で言葉を教えればよいと言っている。

補聴器を使っても残存聴力を活用できず、読唇の練習についていけない聴覚障害児童に対して、無理に、聴力による言語教育でなく、手話によって、きちんと人間としての理解能力を身に着けて、そのあと、英語を学ぶように、日本語を学べはいいのではないかということである。

氏は、文章の中ほどで、「手話を使わせないために、両手を縛って教育したこともある」と述べている。これは、あきらかに、児童虐待である。

児童虐待をしながら教育職にあった人の書くことについては、無視すればいいのではあるが、こうした内容を、論点に掲載する、読売新聞の感覚を疑う。

問題の文章には、聴覚障害を持った子供たちを、一人ひとりの人間として見る視点が全く欠如しており、なるほど、こうした感覚を持った人が、平気で、一人の人間の両手を縛るんだなと、変なところで、納得した。

ひさしぶりにめずらしい化石を見せてもらった。

日本聴覚障害ソーシャルワーカー協会

〒150-0011

東京都渋谷区東1-23-3 東京聴覚障害者自立支援センター1階

TEL:03-5464-6058 FAX:03-5464-6059

E-MAIL office@jaswdhh.org