第6回定期総会・研究大会開催の報告とお礼

大雨、猛暑と大変な天気が続いておりますが、皆さんの体調の管理は万全でしょうか?熱中症には、お気をつけてください。 さて、遅くなりましたが、暑中見舞いの挨拶がてらに報告と挨拶を。

6月30日から7月1日の二日間、第6回日本聴覚障害ソーシャルワーカー協会定期総会・研究大会を東京で開催しました。

去年の未曾有の大災害から1年経過しましたが、聴覚障害の特性に対応した支援が重く問われた1年でありました。関係団体や支援者たち、他多くの方たちのご協力とご善意で、東日本大震災救援として聴覚障害サポート「なかま」事業が東北の地に展開することができました。多くの課題が提起されていくなかで、総合的かつ継続的支援の重要性がますます問われてきています。
この事業が、1年に終わらずに、来年まで延期することができたのは、地域で生きる聴覚障害者とともに活動してきたことが大きいと思っています。そして、この事業が、全国各地にいる聴覚障害者への支援につながり、聴覚障害者ソーシャルワークの基盤の拡大にもつながると確信しました。そして、全国へ展開した派遣事業を立ち上げることを決意する次第となりました。
それを踏まえて、当協会の体制を見直し、社会福祉士と精神保健福祉士という有資格者を構成する職能団体として、会員体制の見直しを図るとともに、社会的な位置づけの必要性から法人格を取得することに決定致しました。ここまで来れたのは、皆様の支えとご尽力があったからこそ、です。

1日目は、「なかま」事業のこれまでの1年間の活動を報告し、地域に生きる聴覚障害者に寄り添うという姿勢を改めて見つめなおすことができるように、そして、新たに希望を紡いでいきたいという思いを新たにしました。

2日目は、正会員と登録派遣ソーシャルワーカーを対象に、聴覚障害サポート「なかま」事業での実施を踏まえて、講義とグループワークを行いました。午前の講義では、「ソーシャルワークにおけるアセスメントとは?」改めて「初心に戻れ」という気持ちになりました。

午後からは、グループワークで、今までの講演や講義を踏まえて、一つの事例を基に、ソーシャルワークという支援のありかたや技術などを話し合いました。

聴覚障害の特性を把握したうえでの支援は、まだまだ実践事例が少ないのが現状です。大震災救援で終わらせず、全国の各地へ、実践ができるように、当協会は、一人でも多くのソーシャルワーカーを育てていきたい、また、ソーシャルワーカーの、一人ひとりの思いをつなぎ、専門性を共有していけるように、と願っています。

今回も、総会・研究大会を開催することができて、全国の皆さま、関係機関の皆さま、他多くの皆さまから、ご支援、ご協力をいただきましたことを心より厚くお礼を申し上げます。

会長 稲  淳 子